ぷりこ
ワンコ先生
この記事に書かれていること
犬がトイレ以外でうんちをしてしまう理由は?
人間と犬の歴史を考えると、犬は人間と生活をするようになってから、人間と密接な関係になりましたが、それでも基本的に外で飼われることが多く、排泄はどこでしてもその犬の自由という生活を送ってきました。
日本で飼われていた犬も、多くの場合「番犬」や「猟犬」として飼われることが多く、今のように犬は室内で飼うことが推奨されたのはほんの数十年前くらいです。
この室内で犬を飼うことが推奨され、ほとんどの犬が室内で変われるようになってから「室内のトイレで排泄をさせる」というトイレトレーニングが必要になりました。
犬にとっては、人間が決めた場所で排泄をしないといけないという概念そのものがありませんから、トイレを教えるということは簡単なことではなく、正直、犬も混乱しやすいことではあるんですね。
ですから、一生懸命教えてできるようになったはずのトイレができなくなってしまったり、おしっこはトイレでできるけどうんちはトイレ以外でするといった問題が出るのはよくあることと言っても過言ではありません。
そんな犬とトイレに関してを理解しておき、なぜ犬がトイレ以外でうんちをしてしまうのか理由を見ていきます。
- 飼い主さんの注目を引きたい
- うんちもトイレですると理解していない
- うんちだけ別の場所でしたい
- うんちの回数が多くてトイレまで間に合わない
- 病気の初期状態で症状がまだ出ていない
それでは、犬がトイレ以外でうんちをしてしまう理由について1つ1つ見ていきましょう!
トイレ以外でうんちをするのは飼い主さんの注目を引きたい
犬がトイレ以外でうんちをしてしまう理由としてこれが一番多いかもしれません。
「最近仕事が忙しくてあまりかまってあげられていないな」とか、「お散歩は連れていっているけど遊んでないかも」と飼い主さんが思ったとしたら、犬はその何倍も寂しいと感じていると思ってください。
私たち人間には家族のほかにも、社会とのつながりがあり様々な人間と関係を持っていますが、犬にとっては飼い主さんや家族、お散歩中に会う犬友達くらいの狭い範囲で生きています。
特に大好きな飼い主さんに対しては大きな愛情欲求がありますので、飼い主さんとのスキンシップや飼い主さんから向けられる愛情が不足していると感じた犬は、どうにかして関心を引きたいと思います。
そのために、色々な行動をとってみて、その中で飼い主さんが一番関心を寄せてくれることは何なのかを学習するんですね。
その1つが粗相であり、うんちをトイレ以外ですることになります。
おしっこよりも存在感のあるうんちをトイレ以外でしたときに、飼い主さんが驚いたり、心配したり、声をかけたりすることによって、大きな関心がひけたと学習すれば、関心を引きたくなったらトイレ以外でうんちをすることを覚えます。
犬の留守番中にだけトイレ以外でうんちをしてしまう場合は、極度の緊張から排便をしてしまっていることも考えられます。
この場合は、犬の分離不安が疑えます。
分離不安もそうですが、愛犬が飼い主さんの注目を引きたくてトイレ以外でうんちをしていたり、吠えたり飛び付いていたりすることは実際ケースとして非常に多いです。
実はこの時点で大きな問題が起きていて、根本的な対処をしなければ他に困った行動をし始める危険が非常に高くなってきていることを知っておいていただかなければいけません。
何が大きな問題なのかというと、飼い主さんと愛犬の間に信頼関係が築けていない可能性が高い状態であるということです。
犬は信頼している飼い主さんのためなら、待つこともできますし与えられた仕事を我慢強くこなすこともできます。
ごはんを食べる時間が遅くなったとしても、飼い主から与えられた役割をこなすまで食べないなど、犬は昔から人間の役に立ってきてくれました。
信頼関係ができている相手には非常に従順で、従うことに喜びすら感じてくれるのが犬という動物です。
それなのに、飼い主さんの関心を引くためにトイレ以外でうんちをしたり、吠えるなどの行動をとるということは飼い主さんのことを信頼できていないか、飼い方について飼い主さんの認識が少し違ってしまっている可能性があります。
間違えた飼い方や間違えたしつけ方というのは犬に大きなストレスを感じさせてしまいます。
ストレスを感じ続けた犬は、自分の行動を制御できなくなったり、夜に眠れなくなったり、意味もなく吠えたり、人に攻撃的になって威嚇したり噛みついたりするようになる危険が高くなります。
溜まってしまったストレスも、トイレ以外でうんちをする原因にもなるということです。
犬も人間と同じように強いストレスを感じ続けると、自分をうまくコントロールできなくなってしまうことがあるんですね。
今は、トイレ以外にされたうんちを片づければ済むだけ(掃除など十分飼い主さんの負担ではありますが)かもしれませんが、愛犬と正しく信頼関係を築けないままにしておくと必ずと言っていいほど他の問題に悩まされることになります。
- 夜中に突然の吠えだす
- 飼い主さんや特定の相手に噛みつく
- 飼い主さんのコマンドに反応しない
- 威嚇してくる
- 所構わず粗相をするようになる
- わざと室内でマーキングをする などなど
今すぐにでも、しつけを見直して正しい信頼関係を築かなければ手遅れになってしまう可能性が非常に高い状態です。
また、関心を引きたいと愛犬に思われているということは、犬への理解なども少し不十分かもしれません。
トイレ以外でうんちをしてしまう犬に対して、またトイレでうんちをすることを教えるしつけをしていくわけですが、しつけの根本的な基礎となる信頼関係を築けていないとなかなかうまくいかないと思います。
犬との接し方や犬の習性、犬の考え方などを知らないでしつけをすると、犬の信頼が得られにくくもなりますし、犬への伝え方が上手くいかずにしつけが長引く恐れがあります。
「しつけがうまくいかない」ということは、飼い主さんにも犬にも精神的な負担が大きくなってしまいます。
犬をしつけるときには、「犬という動物を理解したうえで、正しい方法でしつけをする」ということが非常に大切なことです。
- 愛犬と信頼関係を築く
- 犬という動物を理解したうえで正しい方法でしつけをする
このどちらかが欠けていては、うまくしつけができなかったり、しつけに必要以上の時間がかかるということになり、犬のことを誤解したり犬への愛情にも悪影響が出てしまいます。
トイレ以外でうんちをするということは、トイレのしつけも完璧にできていなかったかもしれません。
ただトイレ以外でうんちをするということだけでなく、しつけや信頼関係といった部分が弱い状態かも?という懸念を持っていただくことが問題解決には必要なことになります。
他の重篤な問題行動に悩まされることのない今のうちに、しつけを見直して正しいしつけを実践してもらいたいと思います。
しつけ教室に通われるのも良いと思います。
ただ、しつけ教室だと時間と費用を十分に確保しなければいけませんし、トレーニング方法などがメインのため犬への理解を深められる講習といったものがついていない所が多いです。
また、トイレ以外でうんちをしてしまうというお悩みに関しても相談しにくいかもしれません。
- 忙しくて時間がない方
- あまり高額な費用は困るという方
- 自分と愛犬のペースでしつけをしたい方
- できるだけスムーズにしつけをしたい方
- 家族で犬を飼っている方
- 体罰などは使わないしつけをしたい方
- 早く信頼関係を築きたい方
- 愛犬から大好きだと思われたい方
などなど、犬に上下関係を教えるのではなく、犬と信頼関係を築く正しいしつけの方法をお知りになりたい方には、イヌバーシティというしつけ教材が本当におすすめです。
今までにいろいろなしつけ教材で不満を持たれてきた飼い主さん達にも絶賛されている教材ですので、「なんだしつけ教材か…」とがっかりされないでください。
このしつけ教材を作られたのは、海外をまたにかけて活躍をされてきてハリウッドのタランティーノ監督にもその技術を認められ、撮影協力を依頼されたすご腕のカリスマトレーナーです。
「問題行動のある家庭犬」の問題行動を解決するスペシャリストとして現役で活躍されていらっしゃり、そのしつけ方法は誰がやっても再現性の高い、非常に有効なしつけ方だと大人気になっています。
しかも、24分割にも対応しているので1日にするとわずか30円、しかも家族で飼われている場合1つあればみんなで見れるのでさらにコスパが良くなります。家族でしつけを一貫させることができるというのも大きなメリットです。
この記事を最後までご覧いただければ、犬がトイレ以外でうんちをしてしまう理由やその対処法などもご紹介しているので改善していただける可能性はあると思います。
でも、犬も一匹一匹個性がありますし、そもそもしつけや信頼関係の度合いによってはうまくいかなかったり時間がかかってしまうことも考えられます。
「うまくいかないなぁ」となったときや、犬を飼っていると抱く小さい疑問・質問、うちの犬だけ?と思うようなこと、誰かに相談したいけど誰に相談したら良いのかわからないことも出てくると思います。
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トイレ以外でうんちをするのはうんちもトイレですると理解していない
あと、うんちもおしっこもトイレトレーニングを頑張っていたけど、うんちはお散歩中にしてしまうことが多かったという場合も、うんちをトイレ以外でしてしまいやすいです。
犬は自分の経験から色々なことを学んでしまうので、うんちは必ずトイレでしないといけないものだという認識ができていないことが考えられます。
犬は排泄を自分の気持ちで我慢をすることができるので、できればお外でうんちをしたいと我慢していたけど我慢しきれなくて、家の中で出てしまったというケースもあります。
おしっこはトイレでするけど、うんちはトイレですると理解ができていないとうんちだけトイレ以外でするようになってしまいます。
トイレ以外でうんちをするのはうんちだけ別の場所でしたい
犬は現在野生ではありませんが、野生時代の名残が習性として残っているので、犬にとっておしっことうんちは同じ排泄ではなく別物くらいの認識でいる犬もいます。
排泄行為はどちらも無防備な状態になりますが、おしっこに比べうんちをする時間というのは長いですし、すぐに動けない体勢になること、犬の弱点である下半身をさらけ出すような体勢になることなどから緊張する行為になるんですね。
だから、おしっこは人間が指定したトイレの場所でするのは問題ないけど、うんちは別のもっと落ち着ける場所で安心してしたいと思う場合があります。
性格的に神経質だったり、怖がり、名残が強く残っているといった個体差があることなので全ての犬がそうだとは言えませんが、もしかしたら「ここでうんちはしたくない」と思っているのかもしれません。
トイレ以外でうんちをするのはうんちの回数が多くてトイレまで間に合わない
良質なフードというのは、効率よく犬が消化吸収できるので、便の量が少なくなります。
逆に、あまり質のよろしくないフードになると、消化が悪いものが入っていたり混ぜ物でかさ増ししていることがあるので、うんちの量が多くなります。
また、肥満用のダイエットフードも食物繊維が多いので便が増えます。
人間で考えると、食物繊維がたくさんあるというのは排便において良いことだという認識ですが、犬の消化器官は穀類を消化するアミラーゼが少ないため消化器官に大きな負担がかかる恐れがあります。
だから最近では、グレインフリー(グルテンフリー)といった穀類を使っていませんというフードが注目されています。
このように、あまり質の良くないフードを食べることでうんちの量が増えてしまい、うんちの回数が増えトイレまで間に合わなくてうんちだけトイレ以外でしてしまうことも考えられます。
トイレ以外でうんちをするのは病気の初期状態で症状がまだ出ていない
主に大腸に何らかの問題があると、少量のうんちを何回もしたり、急に排便したくなってトイレに間に合わないことがあります。
内臓に疾患がある場合だと、数日たってからはっきりとした症状が出てくることが多く、その時点で飼い主さんも気づいて病院に連れて行くと思いますが、初期症状の時は便もまだ普通なこともあります。
今までちゃんとトイレでしていたという場合は特に、犬のうんちの回数が増えたと感じた場合は、うんちの量や状態をいつも以上にチェックして、おかしいと感じたらすぐに病院を受診しましょう。
犬のうんちの回数は何回くらい?
犬が一日にするうんちの回数は非常に個体差があるものです。
しかも、それに健康状態やフードの質や運動の量なども関係してくるので一概に言えない部分はあるんですが、平均的な回数で言えば成犬で「1日に2回の食事をしている犬」で排便回数は3回くらいです。
子犬の頃は、まだ消化器官も未発達なことや、消化がよくて栄養価の高いフードを食べていることもあり、1回の量が少なく、その分5~6回くらいが平均的な回数です。
成犬の場合、3回程度と言いましたが、一日に1回しかしない子もいれば、3回以上の子もいるので、普段の健康な状態の時に愛犬の平均排便回数を把握しておくと良いでしょう。
ただ、3回以上する・量も多い場合ですと、先ほども解説したフードの質の問題になってきますので、消化に大きな負担がかかっていることも考えられます。
フードを変えてみることを検討してもらったほうが良いかもしれません。
犬がトイレ以外でうんちをしないようにする対策方法!
犬がトイレ以外でうんちをしてしまう理由が分かったところで、実際に対策をとっていきたいと思います。
生活の環境がみなさま違いますので、考えられる対策をご紹介していきます。
使えそうな項目を参考にしていただければと思います。
ただ、最初にご紹介した愛犬との信頼関係を築くことと、犬を理解して正しいしつけを行っていただくことは大前提として取り組んでください。
- マット類の撤去
- しつけの基礎訓練の徹底をしてたくさん褒める
- お散歩中に排泄させない
- トイレの範囲を広げる
- トイレでうんちをしたとき褒め忘れない
- トイレの場所を見直す
- 犬に掃除の姿をなるべく見せない
マット類の撤去
犬の視界は人間のようにカラフルに見えているわけではありません。
子犬のへやのサイト様から画像を引用させていただきましたが、犬は赤や緑が色として識別できていないことから、おそらく犬からこう見えているであろうという世界を表現してくれたものです。
ただ、犬は紫外線を見ることができるかもしれないという研究もあるため、実際にこのように見えているわけではありませんが、赤や緑といった色が見えない代わりに紫外線という光も見えている可能性が考えられています。
まず私たちは、犬は色を含む目視だけで物を識別するのは難しいということを理解しておく必要があります。
色で物を識別することがむずかしいため、犬は発達した嗅覚や感触などでも物を識別しています。
そして、犬は生後7週ごろから「素材嗜好性」という感触によって判断する感覚が発達してきます。
ですから、トイレなどを覚える際に、自分のおしっこの匂いとトイレシートに立った時の足裏からの感触でそこをトイレだと認識する犬も多いです。
トイレの近くにマットなどを敷いておくと、なぜかトイレシートではなくマットの方に排泄をしてしまうというのはこういった理由で起こっているんですね。
犬にしたら、「紛らわしいものを置いておくから~」と思っているかもしれません。
他にも、トイレ以外でうんちをしてしまうのは、トイレシートよりもふかふかしたマットの感触を好んでしまっている可能性も考えられます。
もしトイレの近くにマット類がある場合は、撤去して犬にトイレと誤解を与えないようにしておく対策は有効です。
しつけの基礎訓練の徹底をしてたくさん褒める
成犬になっても、繰り返しトレーニングを行っていくべきものであり、成犬になってトレーニングを行うことにはメリットもあります。
成犬になっても繰り返しトレーニングを行うことで、犬にしつけを定着させ続けることもメリットのひとつですが、できたことを褒めることで犬に自信を付けさせ、犬の精神を安定させ、飼い主さんのことが大好きになるという大きなメリットがあります。
大好きな飼い主さんに褒められるトレーニングは、犬にとって愛情欲求を満たすことができるので、飼い主さんの関心を引きたいとか、愛情不足によるストレスからの粗相を防ぐことができます。
トイレ以外でうんちをするメリットを作らなくて済むということです。
また、飼い主さんを大好きになることで、飼い主さんからの禁止用語の威力が増すんですね。
大好きな飼い主さんが嫌がることはしたくないと考えるので、飼い主さんが「ダメ」と言ったことは「してはいけないこと」という理解が速まります。
イヌバーシティのトレーニング方法は、数多くの家庭犬を指導してきた中で「どうすれば犬に伝わりやすいか?」「どうやれば犬の信頼を得やすいか?」ということを考え抜かれてできたトレーニング方法です。
非常に効率がよく、なおかつ飼い主さんも愛犬もわかりやすいトレーニング方法で、やるだけでどんどん信頼関係が築けるようになるという理想的なトレーニングであるところもオススメポイントです。
いくら良いと勧められても「イヌバーシティってうちの子に必要なのかな?」と思われるでしょうし、そもそもイヌバーシティを実践するメリットがいまいち感じられないかもしれません。
そのような方に、イヌバーシティを実際に実践した飼い主さんからいただいた感想やどのように愛犬が変わったのか、実践するメリットをご紹介している先ほどの記事を一度ご覧になってみてください。
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お散歩中に排泄させない
それはおしっこだけじゃなく、うんちも室内で排泄ができるようにしておくことが必要です。
室内でうんちをさせる習慣をつけるには、室内でうんちをさせていないと習慣が定着してくれません。
いざうんちもトイレでさせようとしても、トイレ以外でしてしまう可能性が高いんですね。
ただ、犬はお散歩に行くことが運動になりますので、運動をすることで腸が活発になり、お散歩中に排泄をしたくなる犬が多いです。
お散歩中に排泄をさせないためには、お散歩に行く前に犬と一緒に遊ぶ時間を作って、腸が活発に動くように刺激をして、排泄まで済ませてからお散歩に行くことが望ましいです。
お散歩中に排泄をしてしまった場合、飼い主さんがきちんと持ち帰るという習慣が定着してきていることは非常に良いことなんですが、本来は外で犬に排泄をさせること自体がマナーに反していることです。
食後にすぐ激しい運動をさせることはよくありませんので、食後2~30分ゆっくりする時間を作り、一緒に遊んで腸を刺激して排泄をさせ、それからお散歩に行くというサイクルで時間を調節してみてください。
トイレの範囲を広げる
ですから、それが習性として残っているため、狭いトイレを嫌がる犬も少なくありません。
特にうんちの場合は最低でも、トイレシートの上で犬がくるくると回ることができるくらいの大きさがあると犬は安心して排泄をすることができます。
トイレ以外でうんちをしてしまう犬や、なかなかトイレでしたがらない犬に、トイレシートの範囲を倍くらいに広げたら、すんなりとトイレでするようになったというお話も聞いています。
一番手っ取り早くできる対策なので、とりあえずトイレシートの面積を広くしてみることをおすすめします。
トイレでうんちをしたとき褒め忘れない
飼い主さんが悲しんでいると、犬が近くに寄ってきて顔を舐めてくれたり、心配そうに寄り添っていてくれるというお話はあなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。
人間もそうですが、犬もいつまでたっても、大好きな飼い主さんの笑顔が見たい、笑顔で褒められたいという強い希望があります。
でも、私たちはついトイレトレーニングが終わったらトイレで排泄することは当たり前と思ってしまうので、愛犬がトイレでできたことを褒め続けることを忘れてしまいます。
犬の行動の原動力となっているのは飼い主さんからの愛情ですから、褒めてくれなくなってしまうと犬もトイレで排泄をするというモチベーションが下がってしまうことがあります。
特に子犬の時はモチベーションの低下がトイレ以外でうんちをすることに繋がりやすいと言えます。
トイレトレーニングができるようになっても、成犬になっても、おしっこもうんちもトイレでできたら褒めてあげることを忘れないようにしてください。
トイレの場所を見直す
例えば、人に見られていたほうが落ち着いて排泄できる子と見られていると排泄できない子がいます。
これは完全に犬の好みなので、トイレ以外でうんちをする場合は愛犬がどういうタイプなのか観察して知る必要があります。
こちらも個体差があることですが、寝床に排泄をしてトイレで寝てしまう子犬もいますが、これはもしかしたら犬の野生時代からの習性が薄れているからかもしれません。
このように、野生時代からの習性を強く持っている犬と薄れてしまっている犬もいるので、それによって犬が嫌がる理由が違ってきます。
壁の近くにトイレを設置した場合、壁の圧迫や見通しの悪さなどを嫌がる場合もありますし、うんちをするときはむしろ誰も来ないような狭いところを好む場合もあります。
うんちとおしっこを別の場所でしたいと思う犬もいますので、その犬の習性にもよりますが、うんち用のトイレを作ってあげるのも一つの方法です。
また、犬がくつろいでいる場所の近くにトイレがあることを嫌がる犬は多いので、普段犬がくつろいでいる場所も考慮してあげると良いでしょう。
犬に掃除の姿をなるべく見せない
部屋の構造上無理である場合は仕方ありませんが、できればいったん部屋から出しておいて、その間に速攻で掃除を行うことが理想です。
というのも、私たちは粗相をした部分を叩くようにして水分をとり、それから固く絞ったタオルで水拭きし、においをとるために重曹を使ったりスプレーをかけたりすると思いますが…
その姿は犬からすると一心不乱に自分が粗相をしたところでタオルを使って遊んでいるように見えることもあります。
私たちにしたら「ありえないでしょ」と思うかもしれませんが、犬にとっては掃除をするという概念が無いので、掃除をしているということが理解できません。
「そうじ?なにそれ楽しいの?」という感覚です(笑)
なので、できるだけ飼い主さんがトイレ以外でしてしまった犬のうんちを掃除している姿は見せないようにしていただきたいところです。
そもそも犬が「粗相」をしてしまう原因とは?
犬がトイレ以外でうんちをしてしまう理由にあげたように、トイレトレーニングの不足やフードや病気などによるうんちの量、飼い主さんの関心を得るためという原因も考えられますが、おしっこの粗相もある場合にはほかの原因も考えられます。
おしっこの粗相に関してもその原因を見ておきましょう。
ケガをしていてトイレまで行けない
見るからにわかる外傷ならばすぐに治療をしてあげられますが、関節炎の痛みなどは目に見えませんし、捻挫や骨折などもパッと見ではわかりません。
キャン!と鳴くなど、痛さをアピールしてくれればよいですが、中には痛みを見せまいと我慢をする犬もいます。
うずくまって動きたがらない、体を震わせて荒い呼吸をしているなどが痛みをこらえているサインですので、いつもと違う様子が見られたらそっと抱え上げて病院で診てもらってください。
特に、小型犬はソファーから飛び降りた、滑って転んだ、段差を踏み違えたなどのちょっとしたことで骨折をしたり脱臼をしますので要注意です。
トイレが汚い
今までは、同じトイレシートで2回はおしっこをしていたのに、急に2回目はトイレから必ず外れているといった場合には、シートからビチャッとした感覚があったことで汚いと判断したかもしれません。
また、トイレシートで言えば、汚い以外にもトイレシートを変えた場合に踏んだ感触が気に入らないとか、アロマの香り付きのシートの場合は臭いが気に入らないこともあります。
シートだけじゃなくてトイレトレーも使っている場合は、トイレトレーが汚いと感じることがあるとそれも粗相の原因になります。
恐怖心によるもの
おしっこをもらしたときは尿失禁(にょうしっきん)といい、うんちをもらしたときは遺糞症(いふんしょう)と言われます。
ただ人間で考える尿失禁をしてしまうレベルというと相当な場合だと思ってしまいますが、犬は人間よりも恐怖を感じやすい生き物です。
犬を叱っていると、犬が反省をしているような表情に見えることがありますが、あれは反省をしている表情ではなく、恐怖を感じて怖がっているんだそうです。
「とても怒っている…これからどうなるんだろう…怖いよう」と思っている表情なんですね。
犬の社会では目を合わせることは敵意を向けることにもなるので、なるべく見ないようにしながら飼い主さんの様子をうかがっているので、上目がちにちらちら見るしぐさになり、それが反省をしているように見えるということです。
人間の想像のはるか上をいくレベルで恐怖を感じやすいので、粗相を見つけたときはその前に怖い思いをすることは無かったか?と見直してあげることも必要です。
トイレで嫌なことがあった
よくトイレの失敗は絶対叱ってはいけないと言われるのも、失敗というより「排泄をしたら叱られた」という学習のしかたをしてしまう恐れがあるためです。
人間と犬は経験からくる学習のしかたが違ってくるため、人間としての考え方とは全く逆といって良いような解釈になってしまうことが多いです。
だから、しつけでは「犬にわかりやすいように伝える」方法がとても大切になります。
犬に正しい行動をとれるようにうまく誘導して、その行動ができたときにも犬に伝わるような褒め方をして、犬がまた褒めてもらいたいという意欲を引き出すことが正しいしつけ方法です。
その方法に関して、イヌバーシティのしつけ方法は群を抜いて長けていますので、しつけで悩んだ場合はイヌバーシティがあることを覚えておいてもらえればと思います。
老齢のため
子犬の頃は筋力が未発達でおもらしをしてしまうことがありましたが、今度は筋肉の衰えからおしっこやウンチを我慢できなくなって粗相をしてしまうようになります。
また、最近の犬は寿命が昔に比べ伸びたこともあり、人間と同じく認知症にかかる犬が増えていて、認知症の症状として粗相をすることがあります。
老齢によるものに関しては、年齢やその程度によって、寝ている下に防水マットを敷いておいてあげるとか、オムツをすると行った対処法になることが多いです。
老齢による粗相が考えられるようなら、獣医師に相談してよい対策方法を話し合ってもらうことが一番です。
粗相は成犬になれば自然と直る?
子犬のうちにできなかったことでも、成犬になれば自然とできるようになることがあります。
例えば、子犬特有の好奇心からくるやんちゃなどは成犬になると落ち着きますし、噛み癖ではない「ただの甘噛み」なども成長とともに自然となくなっていきます。
それじゃ、うんちやおしっこなどの粗相も成犬になるとしなくなるのか?と言うとそれはそうではありません。
成犬になっても粗相をしてしまう犬というのは意外と多いものです。
むしろ、犬の場合は成長とともにきれい好きという感覚がはっきりしてきて、トイレの場所の好みが激しくなることもあり、子犬のうちはできていたのに成犬になってから粗相をするようになるというパターンもあります。
また、今まで経験してきたことが増えるため、たまたまトイレで排泄している途中で怖いことや嫌なことが起きてしまうという経験もしてしまうかもしれません。
トイレの場所の好みなどについては、できることなら犬に合わせてトイレの位置を設定してあげられれば良いですが、そうもいかない場合もあるでしょう。
また怖い・モチベーションの低下などについては、もう一度トイレトレーニングをやり直さないといけないことも出てきます。
そういった場合、子犬よりも成犬の方が覚えにくいということもありますので、犬にわかりやすくトイレトレーニングを行っていく必要があります。
長い期間のトイレトレーニング…さらに言えば、過去に一度あれだけ頑張ってできるようになったトイレトレーニングにまた時間も精神も削られるということは、思っているよりも人間側のストレスになり、精神的にハードな状態です。
それを回避するためには、犬に伝わりやすいイヌバーシティの方法でしつけ直しをすることが最も飼い主さんの負担を軽くする方法です。
トレーニングのやり方によって、犬の行動は全くと言っていいほど変わるので、成犬になってからのしつけ直しの場合は、迷わずイヌバーシティのやり方で行っていただければと思います。
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犬が排泄前にクルクル回るおもしろ理由
先ほども少しご紹介したように、犬が排泄前にクルクル回るのは、無防備になる排泄時に敵から襲われないように入念に確認していた野生時代の名残というのが一般的な定説です。
ただ、もしかしたら理由はこれだけではないかもしれなくて、一説には排泄で一か所に立ち止まるため、害虫や蛇から身を守るためにあらかじめ地面の草を踏み固めているからという説もあります。
またおもしろかったのは、地球の地軸に合わせると落ち着いて用を足せるためという説です。
ウソだろうと思われるかもしれませんが、これはドイツのデュースブルグ=エッセン大学の生物学者と、チェコ共和国のチェコ農業大学、野生動物研究チームによって、2年もかけて研究されたことだそうで、地軸に合わせて南北の向きを探して排泄をしているという研究結果もあります。
磁場が落ち着いているときに見られる現象で、地軸を探すことができる環境にある場合、多くの犬が南北に体を向けて排泄をしていたという研究報告があります。
結局本当の正解は犬のみぞ知るというところかもしれませんが、これだけ一緒に人間と生活をしている犬に関して、まだわからないことがたくさんあるのだと改めて感じますね。
犬がトイレ以外でうんちをする~最後に
最後までお読みいただいて本当にありがとうございました。
犬がトイレ以外でうんちをしてしまう理由やその対処法についてみてきました。
犬は賢く、人間に対してとても従順に接してくれますが、それゆえにストレスも感じますし、恐怖も感じやすいですし、とてもデリケートな動物です。
何かの理由でまたトイレ以外でうんちをしてしまうことはとても良くあります。
でも、私たちにとっては、部屋の中にうんちが落ちているというのは臭いも気になりますし、衛生面でも良くないので一刻も早く直したいことだと思います。
一度できるようになったはずのトイレなのに、また苦労してトイレトレーニングをしないといけないというのも飼い主さんの精神的に大きな負担となるでしょう。
でも、これは決して犬が悪いわけでも、バカ犬なわけでもありません。
犬にとっては、正当な理由があってトイレで排泄をすることができなくなっていることが考えられます。
このような場合は、プロの力を使ってでも早めに問題解決をしていただくのが犬にとっても飼い主さんにとっても望ましいことだと思います。
できるだけあなたのストレスが大きくなってしまう前に、正しい対処で乗り切っていただきたいと願っています。
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