ぷりこ
ワンコ先生
この記事に書かれていること
犬が夜中に突然吠えるのはなぜ?
犬の吠える声というのは、80~90デシベルという「極めてうるさい」の騒音レベルに分類されているくらい、騒々しい工場内や窓を開けたときの地下鉄の車内と同じ騒音レベルになります。
犬が夜中に突然吠えるようになったら、一緒に寝ている家族も吠える声で起こされて睡眠不足になりますし、ご近所にも吠える声が響き渡ってしまうため深刻なご近所迷惑をかけてしまいます。
眠れないことからノイローゼのようになってしまい、愛犬をかわいいと思えなくなってしまうこともありますし、ご近所から苦情を言われたり、「うるさいっっっ!!」と怒鳴られてしまうなど、ご近所との関係も悪くしてしまいます。
さらに言えば、愛犬の吠える声がうるさいため、ご近所の方からノイローゼになったから慰謝料を請求されるなどの裁判沙汰になるケースも存在するような深刻な事態です。
一刻も早く夜中に吠えることをやめさせたいとお考えだと思いますが、それにはどうして夜中に突然吠えるのか原因を突き止ることが先決です。
犬が夜中に吠えるケースと言うと子犬の夜泣きもありますが、今回は夜泣きには触れていませんので夜鳴きの方が疑えるという場合はこちらの記事をご覧いただければと思います。
犬が夜中に突然大きな声で吠える直接の原因としては
- 過度なストレスがたまっている
- 遠吠えに反応している
- 発情している
3つとも飼い主さんが対処してあげることができるものなのでご心配は無用です。
ただ、もう一つ犬が夜中に突然吠える原因があるのですが、それが
- 犬の老化によるもの
あとでこちらのご紹介もさせてもらいますが、シニア犬が突然吠えるようになった場合には、飼い主さんが対応してあげることで泣く回数を少なくすることができるかもしれないという程度になってしまいます(´・ω・`)
気をつけていただきたいのが、シニア犬の年齢に明確な定義があるわけではないことです。
良く言われているのが、小型犬は10歳・大型犬は8歳からシニア期に入るというものですが、ドッグフードの表示では6歳以上をシニアと表示しているものもあります。
犬がいつからシニア期に入るのかというと、体の大きさや健康状態、体力、病歴、犬種などを総合的に考えて、その子の様子によって決まるものなので、私達には判断がつきにくい部分かもしれません。
ですから、老化に関しては年齢が6歳以上の場合は夜中に突然吠える理由として老化によるものも合わせて疑ってみてもよいかもしれません。
他には、突然体の痛みがあるなど病気やケガなどの恐れも考えられるかもしれません。
体の痛みがある場合、夜中に突然吠えるという感じではない吠え方になると思うので、今回は病気やケガによるものは排除して解説していきますが、愛犬の様子によっては動物病院を受診しておいた方が良いこともあります。
夜中に突然吠え出した際に、吠えている様子を観察し、病気やケガまたは老化によるものなのか判断がつきかねる時は動物病院で獣医さんに相談してみてください。
それでは、老化と病気以外の3つについて1つ1つ見ていきます。
夜中に突然吠える理由1:過度なストレスがたまっている
犬の室内飼いが推奨され、当たり前のように室内で人間と暮らすようになったのは最近のお話で、ここ2~30年の間に起きた大きな変化です。
昭和の初期などは、外で飼うケースが多く、番犬のような扱いでした。
犬は人間とともに室内で生活するにあたって、犬の本能や習性・犬社会のルールよりも、人間社会のルールに合わせて生活をすることを求められるようになりました。
こうした背景もあり、ただでさえ犬はストレスを感じやすい状態だと言えます。
もちろん、飼い主さんが犬という動物を理解して、犬に伝わりやすいように人間社会のルールを教えることができていれば、犬は正しい行動を自然ととることができるので、飼い主さんにも褒められますしストレスを感じないで生活をすることができます。
この「飼い主さんが犬という動物を理解して、犬に伝わりやすいように人間社会のルールを教える」ということが犬のしつけです。
しつけというのは犬に飼い主の言うことを聞かせるため・従わせるためにすることではありません。
実際にしつけを行う飼い主さんが「犬のしつけ=いうことを聞かせること」と思っていると上手くしつけをすることは難しくなります。
服従を強要されることにストレスを感じ続けてしまい、さらにストレスが悪化することも少なくありません。
犬のストレスは、人間のストレスと同じように自分の心を制御できなくさせたり、急に不安を感じるようになったり、落ち着かなくなる、夜に眠れなくなるなどの症状があらわれます。
ストレスがたまるとどうして夜中に突然吠えるのかというと、人間同様に犬も過度のストレスを受けていると自律神経が失調してしまうようになることがあげられます。
犬も体に恒常性を保とうとする機能があるので、多少のストレスだったら跳ね返すことができますが、ストレスを受け続けてしまうことで、交感神経が優位に立ち過ぎてバランスを崩してしまいます。
すると自律神経が失調してしまって、不眠になったり、自分で自分が制御できなくなったり、急に不安を感じて突然吠えてしまうことが起きてきます。
人間の場合は理性がありますので突然大声を出すようなことをおさえられることもありますが、犬の場合は吠えたいと思う気持ちを抑えません。
特に夜中に突然吠えるケースの場合、ストレスによって睡眠の質が低下していることが考えられます。
本来ならぐっすり眠っているはずですが、睡眠の質が低下したことにより夜中に起きてしまい、静かな環境なので昼間よりも外の気配を感じとりやすくなっています。
人間では気づかないような音や匂いなど、何か気配を感じとってしまったことによって警戒して吠えたり、暇だから吠えたりといったことが起こります。
生活リズムがくるって体内時計がおかしくなり、昼間に寝続けて夜中になると起きて突然吠え続けるという生活パターンになってしまうことも考えられます。
犬のストレスは自律神経失調症以外にも、心の病気として色々な問題行動に繋がることが分かっています。
飼い主さんに頼れないなど飼い主さんとの関係が崩れている時も、犬はストレスを感じるようになります。
その他にも犬という動物を理解しない状態で飼われていると、犬はストレスがたまりやすくなります。
例えば、吠えている犬に対してただ怖い顔で「ダメ!」を繰り返していても、犬は何のことかわからずに、「飼い主さんも一緒に吠えているんだな」と間違えた解釈をして余計に吠えるようになる場合もあります。
すると、飼い主さんは犬を黙らせようとして脅かしたり、無視をしたり、犬にとってはつらい行動をとるようになるので、犬にとってはストレスが蓄積されて行きます。
犬の習性や考え方・学び方などを飼い主さんが知らないで犬のしつけをしようとすると、人間と犬の間にどんどん理解の違いによる溝ができてしまいます。
あと、間違ったしつけをしている時も犬は大きなストレスを溜めてしまいます。
飼い主さんとしたら、愛犬が夜中に突然吠えるようになったと感じると思いますが、もしかしたら昼間などに愛犬はストレスからくるサインを出しているかもしれません。
正しく犬のしつけを行ってあげると、人間社会のルールがわかり正しい行動をとることができるので、飼い主さんに叱られることもなく、安心して生活できるようになるのでストレスを感じることが少なくなります。
後ほど犬が受けるストレスについてはもっと詳しく解説をしますが、犬は自分で環境を改善することができないので、とてもストレスを感じ続けやすいと言えます。
夜中に突然吠えるようになった場合、飼い主さんとしてはご近所の迷惑になるという思いや飼い主さんの睡眠不足に繋がりますので大きなストレスを感じる状態だと思いますが、愛犬も大きなストレスの中にいる可能性があるということです。
- 正しくしつけをして信頼関係を築く
- 犬のストレスを理解して改善してあげる
まず行う必要があるのがしつけの部分です。愛犬と正しく信頼関係を築けているかどうかを見直してみてください。
信頼関係が築けている自信があるという場合は、このあとにご紹介していく遠吠えに反応してしまっているか、発情が関係している可能性が考えられます。
しかし、実際に夜中に突然吠え出し、なかなか吠え止まないというケースは飼い主との信頼関係が築けていないストレスが関係していることが多いです。
できるだけ早く夜中の吠え問題を解決するためには、日中の愛犬との過ごし方や関係構築を見直してみることが近道です。
信頼関係を築きながら正しい行動を教え、さらに飼い主さんが犬という動物を理解するための知識を得られることができる正しいしつけ方法を飼い主さんに知っていただくことが、夜中に突然吠える問題を早く解決することに繋がります。
そうは言っても「信頼関係を築きながら正しい行動を教え、さらに飼い主さんが犬という動物を理解するための知識を得られることができる正しいしつけ方法」というのはなかなかハードルが高いと思われるかもしれません。
しかしご安心ください。
その一見高そうに見えるハードルでも、イヌバーシティというしつけ教材をご覧いただければ難なくクリアすることができます。
イヌバーシティのトレーニング方法はかなり強力で再現性も高いですし、多くの問題犬とその飼い主さんを救ってきたしつけ術ですので、愛犬のコントロールができないというお悩みには非常に効果が高いです。※強力と言っても、イヌバーシティの方法は「体罰はいっさい使いません」のでご安心ください。
夜中に突然吠えるようになった愛犬にも、イヌバーシティの方法でトレーニングを行ってもらえばすぐに吠え止ませることができるようになりますし、そもそもストレスから吠えることがなくなります。
トレーニングのほかにも、座学という形でしつけをする上で知っておく必要がある犬の習性や犬への伝え方や接し方などの講習部分も大変充実しているので、犬への理解が深まるとともに良い飼い主さんになることが自然とできます。
正しいしつけを行えているという自信があると、愛犬への接し方も自然と変わり、愛犬に信頼され頼られる飼い主になることができます。
もちろん、イヌバーシティ以外に正しいしつけの方法をご存知であればそちらでも全然良いです。
でも、私はしつけ教材というものは全て購入して見ていますが、イヌバーシティ以外のものはあまりお勧めができない内容でしたので(コンテンツの量・質・体罰らしきこともする)信頼できるしつけ教室で教えてもらう方法などを実践してください。
犬をしつけるということは、犬をコントロールするためだけではなく、犬に信頼できて安心して頼れる飼い主さんだということを伝えることでもあります。
飼い主さんに頼れない犬は、生活の中で色々なことを不安に感じて、警戒心が強くなってしまうことがよくあります。(警戒心が強い犬は大きな声でよく吠えるようになります。)
しつけは、犬が人間社会で不安にならずに安心して生きやすくしてあげることに繋がっていますので、吠えるから・噛むからしつけをするというのではなく、犬とお互いに楽しく生活をしていくために必須のことだとお考えいただきたいと思います。
もし、イヌバーシティにご興味を持っていただけたら、ここをタップして公式サイトをご覧いただければと思います。
どんなことができるようになり、どんな内容のコンテンツがどれくらいのボリューム収録されているのかがきちんと書かれています。
とはいえ、いきなりお勧めされても本当に必要なものなのかご判断を迷われると思います。
「イヌバーシティって良さそうだけど…うちの子に必要なのかな?」と、少しでもイヌバーシティにご興味を持っていただけたら、実際に実践した飼い主さんからいただいた感想や、実践するメリットをご紹介している記事がありますので、一度ご覧になってみてください。
愛犬の行動にお困りだった飼い主さんからの生の声をたくさん載せてありますので、あなたの愛犬がどのように変わるのかイメージしやすいと思います。
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夜中に突然吠える理由2:遠吠えに反応している
犬が遠吠えをするのは、祖先であるオオカミからの名残と考えられています。
オオカミは
- 群れからはぐれた仲間を探すため
- 周りに縄張りを知らせることで近づかせないようにするため
- 仲間とコミュニケーションをとるという社会的な目的
この3つの理由で遠吠えをしているといいます。
ペットとして飼われている犬は、3つ目のコミュニケーションとして遠吠えをしていると考えられていて、誰かが遠吠えをすると、遠吠えを聞いた他の犬も遠吠えをし始めることが多いです。
この遠吠えが夜中に突然吠えるようになる2つ目の理由です。
犬は群れで暮らしてきたため、いつも周りに仲間がいましたし、人間と暮らすようになってからはいつも人間が傍にいましたので、一匹になることが苦手で寂しさを感じやすい動物です。
昼間は明るいですし、周りに音があふれにぎやかでもあるので、寂しさを感じにくく、遠吠えをしていたとしても聞こえにくいですが、夜になって周りが暗くなると寂しさが余計に募るものです。
そんな寂しさを紛らわせるために遠吠えをしますが、それが聞こえた他の犬はその寂しさを慰めてあげようと思って吠えだすと考えられます。
また夜間に聞こえる救急車のサイレンなどにも反応して遠吠えをすることがあります。
これはサイレンの周波数が遠吠えの時の周波数と似ているからとか、サイレンという警告音に対して不安を感じ警戒を伝えるために遠吠えをすると言われています。
寂しさのほかストレスの解消の手段として遠吠えをすることもあります。
先ほどはストレスがたまったことによる行動でしたが、今回はたまってきたストレスを少しでも解消しようとする行動になります。
遠吠えに反応しやすい犬だとしたら、本能の部分ですので難しい部分はありますが、遠吠えを始めたら「マテ」などのコマンドで遠吠えをやめさせて、吠え止んだら褒めて良い行動だと教えていくと成功しやすいです。
遠吠えを始めたら何度か繰り返すことで、吠えないほうがいいんだと学習してくれる可能性が高いので、本能だからと諦めずに教えてほしいと思います。
夜中に突然吠える理由3:発情している
犬場夜中に突然吠える理由として、去勢や避妊の手術を受けていない犬は発情をしてしまっていることも考えられます。
メスの場合、生後6ヵ月から1年の間くらいに性成熟を迎えて発情をするようになります。(小型犬で生後6~8か月・大型犬では生後8~10か月)
まだ子犬だと思っていても、発情期に入り妊娠ができるようになるんですね。
オスが性成熟をして交配ができるようになるのはメスよりも少し遅くなります。
メスが発情期に入ると体内で分泌されるホルモンが変わるので、妊娠をする・しないに関わらず非常に不安定になります。
急に怒りっぽくなったり、攻撃的になったり、普段よりもまわりに対して神経質になるため、突然吠えだすことがあります。
オスは、メスが発情した時に出すフェロモンのにおいを嗅ぐと発情しますが、発情をしたオスは繁殖行為のことで頭がいっぱいになりますから、飼い主さんも驚くような行動をとります。
夜間にメスのフェロモンを嗅いで発情してしまった場合は、家を脱走しようとしたり、夜中でも突然吠え出すこともあります。
オスにとって、発情しているのに繁殖行為ができないことはとても大きなストレスになります。
発情によって夜中に突然吠えるようになった場合は、飼い主さんでもコントロールすることができません。
周りにメスの犬を飼っている人が複数いて、発情することが多い場合などは、去勢をしてもらうことをご検討いただく必要も視野に入れて考えてください。
生殖器の病気を予防できますし、マーキングも少なくなる、オス同士で仲良く遊べるといったメリットもありますので、動物病院で獣医さんにご相談してみてください。
ぷりこ
ワンコ先生
犬が夜中に突然吠える原因でもあるストレスについて
犬が夜中に突然吠える理由の一つでもあるストレスですが、イヌバーシティで犬について理解を深めてもらえると、飼い主としてストレスになることを回避し、さらに信頼関係を深めてより良い関係になることができます。
犬のしつけをする上で、ストレスがたまっている犬に対して何を教えようとしても集中して覚える気にならないため、なかなか覚えられないということになります。
すると、せっかく一生懸命何度も教えているのに覚えられないなんて「バカ犬なんだ」という大きな誤解が生じてしまうかもしれません。
人間にとってもストレスというのは溜めたくないものの筆頭ですが、犬にとってストレスというのは犬を取り巻く環境を大きく左右する重大なことでもあります。
犬のしつけをスムーズにうまくいかせるためには、犬がストレスを感じる理由を知り、できるだけそれを排除した生活を心がけていく必要があります。
今回は、犬が夜中に突然吠えることにスポットを当てていますので、具体的に犬が感じるストレスを知り、その原因を取り除いていきたいと思います。
犬に過度なストレスがたまって、夜中に突然吠えるというのは、
- 犬の心理上の理由
- 犬の環境上の理由
- 犬の生活上の理由
犬の心理上の理由
- 暗くて寂しい
- 怖い・不安
元々臆病な性格の場合、静かになってしまうことだけでも寂しいと感じたり、暗い空間を怖い・不安だと感じて夜中に飼い主さんを呼びたくて突然吠えるようになるケースもあります。
特にリビングにケージを置いて、家族がそれぞれの寝室に行ってしまう環境だと、犬は寂しさを募らせてしまうんですね。
犬は狭くて暗いところは落ちつけることが多いですが、広くて暗いところは不安に感じます。
また寝つきは良かったものの、夜中に目を覚ましてしまったときなどに孤独を感じてしまうと、寂しくて吠えて家族を呼ぼうとすることがあります。
寂しさや不安などの感情は、放っておかれるとストレスになります。そのストレスを解消するために遠吠えなどに繋がる可能性があります。
夜に感じてしまう寂しさや不安を解消するためには、犬の寝床を飼い主さんの寝室に用意してあげて、飼い主さんの存在を感じられるところで寝かせてあげるとおさまることがあります。
しっかりとしつけができている成犬でしたら、犬がいやがらなければ一緒に寝てもいいかもしれません。※基本的に飼い主さんが大好きな犬は一緒に寝ることを喜ぶことが多いですが、中には飼い主さんは好きだけど一人で寝たいと思う犬もいます。
犬の環境上の理由
- 外の環境が伝わりやすい
- 縄張りの意識を強くしてしまっている
マンションの高層階だと、走っている車の音などもあまり聞こえないですし、騒音が無く静かな環境ですが、一戸建てだと外で話している人の声まで聞こえたり、自転車の音や人の歩く靴の音まで聞こえます。
外の環境がダイレクトに伝わってくるため、夜の静かな時に聞こえてしまう外の音に過敏になり、吠えてしまっていることが原因のようでした。
環境の変化は犬がストレスを感じる原因の筆頭でもあり、過敏になっている状況は心が休まらないため交感神経を刺激し続けてしまいます。
ここまで環境の変化がなくても、外の環境が伝わりやすい状態だと、外の猫の声に反応してしまったり、夜間に散歩している犬に反応して吠えるということは十分考えらるので夜中に突然吠えることに繋がります。
できるだけ窓から離れた場所に寝床を作り、外の環境が伝わりにくくなるように防音カーテンをつけるなどの工夫が有効です。
また、普段から犬のハウスとなるエリアが広いとか、留守番をさせる時は家中を自由に歩かせていると、犬が警戒しないといけない範囲(縄張り)が広くなってしまうため、縄張りの意識が強くなってしまいます。
犬に「家中を縄張りにしないでいいんだよ」ということを伝えるために、ハウスをクレートなど安心できる狭い場所にしてあげて、犬がハウスで休んでいる時はゆっくりさせてあげてください。
冬などはクレートに毛布を敷いてあげることで、温かく快適な寝床にしてあげることもできます。
寝床が寝にくいことも眠りを浅くして、夜中に起きる原因となるので、犬が快適に眠れる寝床にすることも注意してください。
犬の生活上の理由
- 運動不足や愛情不足
- 1人で留守番をしている時間が長い
特に運動不足は大きなストレスになる以外にも、体力が余っているために夜に眠れない原因にもなりますし、興奮しやすくなり、破壊行動をしたり攻撃的な行動をする原因にもなります。
ストレス解消として吠える時も、思いっきり吠えるので声が大きくなりやすいです。
飼い主さんが遊んでくれない・適度なスキンシップがない・かまってくれないなど、飼い主さんの愛情を感じられないと、犬は情緒が不安定になり、心の病気に繋がってしまいます。
かまってほしいがゆえに、一番飼い主さんが反応してくれる夜中などに吠えればかまってもらえると学習してしまうこともあります。
お留守番の時間が長い場合も、犬が満足できる愛情を受ける時間が少なかったり、お散歩の時間が短いとか本能を満たせる行動をとる時間が短いなど、欲求不満が増えていきます。
犬の運動不足と愛情不足にしないためには、お散歩の時間と犬と遊ぶ時間を充実させるよう心がけてください。
お散歩に欠かせないリーダーウォークの教え方や犬との遊び方はしつけをする上でとても大切なものなのでイヌバーシティで詳しく解説をされています。
できれば先ほどの記事をご覧いただいて、イヌバーシティをご検討いただきたいと思います。
どうしてもお留守番をさせないといけない場合は、中におやつやフードを入れて取り出して遊べる知育玩具を用意して置いてあげると楽しみながらお留守番をすることができます。
お留守番をさせる時間にもよりますが、複数の種類の知育玩具を用意して置いてあげると、1つに飽きても他の物で遊べるので楽しめる時間が長くなります。
あと、帰宅する時間が遅い家族がいて、その家族が帰宅したあとに遊んであげるなどすると、遅い時間まで起きて待っていようとしますし、帰宅の気配に反応して嬉しくて吠えてしまうようになることもあります。
この嬉しい!という気持ちも、外部からの刺激になるので「ストレス」と捉えられます。心の病気になってしまうようなストレスではありませんが、生活習慣として夜中に起きて興奮する習慣をつけてしまうのは夜中に吠えることに繋がります。
<病気の可能性も疑って>
犬が夜中に突然吠えるようになったときは、病気の可能性もあります。
癲癇などの脳の病気や、先天性の病気があると夜中に突然吠えることがあります。
また、寝ているときに体の痛みを感じて起きてしまったり、行動していないがゆえに内部の痛みに気付くなどの可能性もあります。
犬が夜中に突然吠えるようになったら、理由の一つとして病気を疑って、動物病院で診てもらうことも検討してもらいたいと思います。
犬が夜中に吠えないための対処法
犬が吠えた時の対処法として、病気ではないことが確認できていた場合は犬の要求を通さないように「無視をする」というのが定石です。
犬は自分の経験したことから学習をしていくので、お散歩に行きたいと吠えたり、かまってほしいと吠えたときにその要求を通してしまうと、「吠えればいいんだ!」と学習をするんですね。
だから基本的には無視をすることで、吠えても要求は通らないことを教えるわけなんですが、夜中に吠えられた場合は眠れませんし、ご近所迷惑にもなるので無視ができない状況だと思います。
だからと言って叱ったり、天罰方式なんかしたら、犬がさらに恐怖を感じてしまいますし、そもそもその声や音がうるさいかもしれません。
犬が夜中に吠えないための対処法としては、しつけを実践しながら犬が心地よく眠れる環境を整え、日中は犬のストレスを解消できるような生活をしてあげることになります。
「犬のしつけ=いうことを聞かせる」と考える方もいらっしゃいますが、これは犬に上下関係を教えて「飼い主がリーダーなんだから言うことに従え!」と教えようとしがちになります。
絶対服従を強要するようなしつけ方だと、犬は恐怖を感じてしまう可能性が高く、飼い主さんを信頼することも大好きだと思うことも難しくなります。
このように犬という動物をきちんと理解しないで、犬の本能を満たすどころか捻じ曲げて、飼い主さんを信頼できない環境にしてしまうことを教えていく訓練士というのは実際にいるので、飼い主さんが悪いわけではなく、知った情報が悪かったということです。
「犬になめられるな」「順位を逆転させるな」子犬にまで「厳しく接しろ」なんて言う訓練士に出張訓練などできてもらってしまったら、飼い主さんはその通りにしようと思いますよね。
その他にも、70歳以上のシニアの方々の年代は時代が違いますので、犬の飼い方というものが全く違っていて、体罰を使ったしつけが当たり前のように考えられていたという背景があります。
現代の最先端のしつけの考え方、犬という動物の理解、伝え方、犬との接し方、実際のトレーニング方法、問題行動を直すためのトレーニング方法、犬との遊び方などなどを知って、犬から信頼される飼い主になることが重要です。
この点はイヌバーシティをご覧いただければすべて解消できるのでおすすめです。
ただちょっと問題なのは、犬に信頼し頼れる存在と認識されるまでの時間は必要ですし、ストレスを解消できたことでぐっすりと眠ってくれればいいですが、吠えることが習慣のようになってしまっていたら…
犬が夜中に突然吠えることがなくなるまでに時間が少しかかってしまうことも考えられます。
でもどうしても速攻で夜中の吠える声をどうにかしたいという場合なら、犬のハウスごと防音にするというのも一つの方法です。即効性もありますし。
空調も防音効果もしっかりしている犬用防音ハウスや、防音ケージというのがありますので、ご近所トラブルにはなりたくない、飼い主さん達の睡眠時間を一刻も早く確保したいという場合は手っ取り早い方法になります。
楽天などでも購入できるものもありますし、注文するタイプのものもあります。お値段をできるだけ抑えたい場合には、フリマなどにも出ているようなので探してみてもらえると良いかもしれません。
ただ、この方法は根本的な対処法にはなりませんので、防音にしたからと言って犬が吠えることを放置しておくわけにはいきません。
飼い主さんとして取れる対策をとっていきましょう。
しつけの方はイヌバーシティを実践していただくのが、最短で最速です。
どんどん犬と飼い主さんの間に信頼関係を築いていって、飼い主さんのコマンドで犬が吠え止むようにしていってください。
>>イヌバーシティ公式サイトをご覧になる場合はこちらをタップしてください
>>実践者の声やメリットをご確認したい方はこちらをタップしてください
- 眠れる環境を整える
- 犬の本能を満たす(ストレスを与えない)
この2つについてみていきたいと思います。
犬が夜中に突然吠えないために眠れる環境を整える
室内に上げられない場合は玄関でもいいですが、玄関だと外との距離が近いので、物音や気配には反応してしまうのは仕方のないことかもしれません。
既に警戒心が強くなってしまっている可能性があるなら、ケージごと周りが見えないように毛布などで覆ってしまうという方法も試してみてもらいたいと思います。
ただ、夏は覆った中が高温になってしまうなどの注意が必要です。
換気もできて狭くて暗い環境にできるクレートはおすすめなので、クレートトレーニングを行ってクレートの中は落ちつけて安心できる場所だと認識させてあげると吠えなくなる可能性が高いです。
犬が夜中に突然吠えないために犬の本能を満たす
犬が夜中に突然吠えないために犬の本能を満たし、ストレスを与えない生活にしてあげることは大切です。
- お散歩の仕方を工夫して運動欲求を満たす
- お散歩とは別に遊ぶ時間を作って愛情欲求を満たす
- お腹がすかないように食餌の時間やフードを配慮する
- 室内でもトイレに行けるようにする
- 噛みたい・嗅ぎたい欲求を満たす
運動欲求と愛情欲求については先ほどご紹介しましたが、もう少し注意点などを見ておきたいと思います。
毎日同じお散歩コースよりも、違う道を歩いてみることで新しいにおいを嗅げたり、違う景色を見ることができるので心に良い刺激になります。
いつも行く公園よりもさらに遠い公園まで歩いていってみるなどの距離もたまに伸ばしてみてください。
遊びの時間には、犬の狩猟本能を満たすことができる引っ張りっこやボール投げなどを取り入れてみていただけると良いと思います。
ただ狩猟本能を刺激すると興奮しやすくなるので、あまり長い時間興奮させないように気をつけながら遊んでください。
お腹がすかないようにというのは、食べたいという本能を満たすことですが、胃の大きさや消化スピード、食に対する関心の高さなどは個体差があるものです。
量を調節して寝る前にもご飯を食べさせたり、低カロリーのトッピングをして満足感を与えられると、お腹がいっぱいで満足して眠れます。
食餌の時間やフードの内容を見直してみてもらったら、夜中に吠えなくなったというお話もありました。
トイレに関してですが、トイレと吠えることに何の関係があるの?と思われたかもしれませんが、排泄はいつも散歩中に済ませるという場合は、早朝に排泄がしたくてお散歩に行きたがることがあります。
早朝にお散歩に行きたくて吠える癖がついてしまうと、どんどん時間が早くなってしまうことがあるんですね。
室内でトイレに行けるようにトレーニングをしておくと、排泄目的でお散歩に行きたいということもなくなりますし、病気やケガでお散歩に行けない時に排泄を我慢することもありませんので、室内で排泄ができるようにしておくことは必要なことです。
引っ張りっこ遊びも噛みたい欲求が満たされる遊びですが、普段から遊びの時のおもちゃとは別に、噛んで良いおもちゃやガムなどをあげて好きな時に噛んで良いようにしておいてください。
この場合のおもちゃは、飼い主さんが見ていないときも噛むようになるので、壊れない物を重視して選んでいただくと良いと思います。
ここで、もう使わないスリッパなどを噛んで良いものとして与えてしまうと、犬は古いとか新しいという判断ができないので、スリッパは全て噛んでも良いものと学習してしまいます。
犬用のおもちゃの中から、丈夫で噛んでも良いおもちゃを選ぶようにしてください。
そして人間が思っている以上に犬は嗅ぎたい・探索したいという欲求が強いです。
お散歩中に好きなだけ臭い嗅ぎをさせてあげたいところですが、感染症の原因となるものもお外には多いので心配ですよね。
室内で嗅ぎたいという欲求を満たすには、ノーズワークという宝物探しのようなスポーツがあります。
フードや小さくしたおやつなどを色々なところに隠して、好きに探させてあげるというものですが、保護犬や高齢犬のストレス解消にも使われているそうです。
場所も取らずに手軽に始められるノーズワークマットというのも売られていますので、遊び時間などにぜひ取り入れてみてください。
上の画像がノーズワークマットですが、楽天などにもたくさんの種類が売られています。下に楽天のノーズワークマットが見れるリンクを貼っておきますのでご覧になってみてください。
今まで、犬が夜中に吠えないための対処法をご紹介してきましたが、何をやっても夜中に突然吠えるのが止まないという場合は、獣医さんにご相談していただいた方が良いかもしれません。
犬の様子によっては、精神安定剤や睡眠薬のような薬の処方が必要な場合もあります。
飼い主さんが睡眠不足になったり、追い詰められてしまってノイローゼのような状態になる前に、獣医さんにお話していただいて解決策を見つけていただければと思います。
シニア犬が夜中に突然吠えるのは?
犬も年齢を重ねてシニア期に入ってくると、老化の影響が色々なところに見られるようになります。
廊下の症状の一つに夜中に突然吠えるというのもあります。
シニアの年齢に明確な定義があるわけではないということをご紹介しましたが、微妙な年齢の時にそれは老化が原因なのかそうでないのかの区別をつけるのが難しいと思います。
犬は老化を迎えると体にも行動にも老化のサインがあらわれるので、いくつ当てはまるかによって老化を疑ってもらうと良いかもしれません。
体の変化
- 被毛のツヤが悪くなった
- 鼻や耳の周りに白髪がある
- 目が濁ってきた
- 呼んでも反応しないことがある(耳の聞こえが悪くなってきた)
- 口臭がする
- 食べる量が変わらないのに太ってきた
- フケが出るようになった
- 病気になりやすくなった
行動の変化
- 歩く速さが遅くなった
- 階段の上り下りがつらそうになった
- 物にぶつかることが増えた
- 食欲がなくなった
- 疲れやすい
- おしっこの粗相をする
- 誘っても遊びたがらない
- 寝ていることが増えた
このような老化のサインが見られたら、夜中に突然吠えるのは老化が原因かもしれません。
シニア犬になると夜中に突然吠えることが増えてきますが、その理由としては
- 病気をしやすくなるので病気による不調がつらい
- 骨などももろくなるのでいつの間にか骨折をしていて痛い
- 耳が遠くなったことから吠える声が大きくなった
- 認知症になっている
- 人肌が恋しくて飼い主さんを呼びたい
- 視力や体の機能の衰えから不安を感じている
これらのことが考えられます。
シニア犬が夜中に突然吠える場合は、近くに布団を引いてなるべく一緒にいてあげるくらいで、飼い主さんができる対処というのはあまりありません。
シニア犬が夜中に吠える場合は、動物病院で相談をしてもらうのが一番です。
獣医さんは犬の状態や吠える様子、飼い主さんの状態を見て、薬を処方してくれたり、サプリで進行を抑えるなどの方法を考えてくれますので、シニア期には獣医さんと密に連携がとれるようにしておいた方が良いです。
できるだけ一人で頑張ろうとしないで、多くの人の手を借りて介護をしていってもらいたいと思います。
犬が突然夜中に吠える~最後に
特に成犬だったら、今さらしつけをし直すのも馬鹿らしいと思われるかもしれません。
少し様子を見ていたら勝手に吠えなくなるかもしれないからちょっと放置しておこうとも考えられることもあるのではないでしょうか。
でも、残念なことに夜中に突然吠えるようになった場合、昼間に吠えるよりもことは深刻で、しつけをし直して正しく信頼関係を築き、ストレスを解消してあげないと勝手に治ることはほぼありません。
無駄吠え防止のグッズを使えば楽に吠えを防止することができるのではないか?というのも少し安易です。
無駄吠え防止グッズは犬が慣れてしまったら効果は消えてしまいますし、無駄吠え防止首輪は犬にかなりのストレスをかけます。
無駄吠え防止首輪を装着すると犬が吠えた場合電気によるショックがかかるわけですが、そのショックに驚いて「キャン!」と鳴いてしまう声にも反応してまた電気ショックが起きて、「キャンキャンキャン!!」とパニックになってしまうことがあります。
その様子に驚いた飼い主さんが首輪を外そうとしても、犬は怖がって暴れまわっていますので首輪を外すこともできずにパニックになっている犬にどうしていいかわからなくて大変だったというお話も何度か聞いています。
それ以降は首輪をつけることもなく、数千円を無駄にしただけじゃなくて愛犬との信頼関係を壊してしまったとかなり後悔されていました。
このようなこともあるので、無駄吠え防止グッズを使えば簡単に吠えをやめさせられると考えるのは厳しいかもしれません。
夜中に吠えることは、吠える原因が老化によるものでなければ、ちゃんと直してあげることができますし、愛犬から信頼され、今後続く愛犬ライフをより良いものにレベルアップさせることができます。
正しいしつけの中でも、イヌバーシティなら最短でしつけができる方法なので、少しでも早く直したい夜中の吠えのしつけ直しにおすすめしたいんですね。
早急に吠えをどうにかしたい場合はご紹介したような防音ケージも良いと思います。
ただ、少々お値段がお高いのと、根本的な解決ができていないので、夜中の吠えが気にならなくなっても、また違った形で飼い主さんを困らせてしまう行動が出てきます。
確かに成犬になってからのしつけ直しには子犬の時よりも時間がかかるかもしれません。
でも、文字だけの本でトレーニングの方法を調べても犬がいやがったらどうしたらいいかわからないので結局うまくできなかったり、ネットで探してもそれが正しいトレーニングのやり方かどうか判断するのが難しいです。
色々な人の方法をミックスしてしまうことで、犬を混乱させてしつけの効率を下げてしまうというのもよくあるお話しです。
飼い主さんは一貫した態度で、自信を持って接することが必要なので、全てのしつけにおいて同じ人が教えてくれている方法ですることが、しつけ直しをより早く終わらせるのに大切なことです。
夜中に突然吠えるようになったことは、飼い主さんとしてご苦労が絶えないことだと理解していますが、正しくしつけをし直せる良い機会だと思っていただけるとすべてが良い方向に向かっていくのではないかと思います。
ぜひ正しいしつけの方法で、愛犬も飼い主さんもご近所の方達も一刻も早く安眠を取り戻していただけることを願っております。